今朝の新聞で、
9月3日に、陶芸家 水野英男氏がご逝去されたことを知った。
何年か前、
飯田市 平安堂さんで個展をなさっていたことがあって、
最終日の夕方、ようやく伺うことができた。
なかなか体調が戻らない、と伺っていたので
そんな立場にはない私でさえも、心配しながら向かった。
しかし、
やはり巨匠、水野英男先生。
入口すぐの大きな作品は、強烈だった。
その大らかで、
激しくも、抱かれるような優しさを感じる花卉に
釘づけになる。
あぁ、心配ご無用。
なんという存在感!
洗練された力強さ。
やる気に満ち溢れた、緊張感のある作品…!
言葉を尽くしても、表すことのできない感動で一杯になる。
2か月ほど前、アートハウスの京子さんとお話する機会に恵まれた。
偶然、水野先生の話しになり、
その時感動したことを話した。
じっと耳を傾けてくれて、
「水野先生は、このままでは終わらない」という京子さんの涙を見た。
きっと、きっと、再び、
あの燃えあがるような作風の、
大きな花卉を発表されるのだろう。
そう、信じていたのに…。
82歳。
堂々と、
黄泉の世界へ、逝かれた。
拙いながら、
先生の器に、活けてみる。
先頭を切って歩んでこられた
先生への敬意を込めて…